空間プロデュース会社社長・殿山圭太郎（江口洋介）は２８歳。表向きは社長だが社員は杉村純也（草彅剛）と経理の川井澄子（柴田理恵）の２人で経営は火の車の状態だ。元妻・高原渚（麻生祐未）と３年前に離婚して以来、息子・蓮（益田圭太）と２人暮らし、時折父・達郎（松方弘樹）が遊びに来る。蓮の小学校入学式の翌日、渚の弁護士・大宮慎治（金田明夫）から約束の期限が迫っていると電話が来た。その後、自宅に現れた大宮は、圭太郎は渚と離婚の際に蓮の７歳の誕生日までに再婚すると約束し、それができない時は渚が蓮を引き取ることになっていたのだがいかがでしょうかと詰められる。さらに、大宮は３日後にはお相手と会いたいといいだした。困った圭太郎は情報誌に花嫁募集の記事を出した。しかし、応募してきたのは健康器具の訪問販売をしている唯川美羽（石田ひかり）の１人だけ。美羽は営業成績を上げるためにサラ金から借金をして商品の買い取りをし、多額の借金を抱えていた。そこで借金返済に困った美羽は花婿を利用しようと考えていて…。

蓮（益田圭太）が出した婚姻届が受理され、圭太郎（江口洋介）と美羽（石田ひかり）は形式上夫婦になってしまった。すぐに離婚届を出そうとする２人を、達郎（松方弘樹）と美羽の妹・琴里（馬渕英里何）が何とかなだめる。そんなある日、達郎が美羽のアパートを訪ね、蓮の誕生日まで圭太郎と偽装結婚を続けてほしいと頼み込む。そうしなければ蓮が圭太郎の元妻・渚（麻生祐未）に引き取られてしまうからだった。しかし、圭太郎の会社社員全員に自分が１００万円で買った数々の自社製品を引き取ってもらう約束をしていた美羽は、彼の会社の現状を知り愕然。なんと社員は１００人ではなく、２人だけ。この結婚で借金を完済しようとしていた美羽は、当てが外れてしまう。そんな時、圭太郎に大宮（金田明夫）から２人の結婚生活を見に来ると連絡が入る。そんな圭太郎を案じた蓮は、貯金を持って金に困っている美羽のもとを訪ね…。

大宮（金田明夫）から、美羽（石田ひかり）が殿山家にいたと報告を受けた渚（麻生祐未）は、２人が本当に夫婦か調べてほしいと依頼する。その頃、美羽のアパートがパイプの水漏れで水浸しに。行く当てもない美羽と琴里（馬渕英里何）は一緒に住んであげる、と殿山家に押しかけた。大宮から２人に質問したいので家に伺いたいと電話を受け頭を抱えていた圭太郎（江口洋介）は、「困る」と言いながらもひとまず安心する。その日から２人は同居人として生活を始めるが、些細なことで喧嘩ばかりで仲良くなる気配など全くない。一方、美羽の買い取った商品の代金の支払い期日が翌日に迫った。困り果てた美羽は琴里に八つ当たりをし、風呂に入れと彼女を追い立てたが、すぐに後悔し、風呂場の脱衣所で琴里に謝る。しかし、その時入浴していたのは圭太郎と蓮（益田圭太）。“１日で１００万円作るのは無理だとわかってる、でも東京で自分の居場所を見つけたい”と語る美羽の話を聞いた圭太郎は…。

大宮（金田明夫）の調査に備え、圭太郎（江口洋介）と美羽（石田ひかり）はうんざりしながらもお互いの経歴を覚え始める。そんな中、美羽の借金の肩代わりでテナント料が払えなくなった圭太郎のもとに不動産屋が訪ねてきた。なぜ家賃が遅れているのかを聞く不動産屋に「子どもを手放さないためにどうしても金が必要だった」と必死に頭を下げる圭太郎。その姿を偶然目撃した美羽は、圭太郎の蓮（益田圭太）を思う真剣さに感動する。そして日曜日、殿山家を訪れた大宮はまず２人が結婚指輪をしているのを見て肩透かし。何とか２人の結婚が偽装だと暴こうとして次々と質問を浴びせかける。圭太郎と美羽は蓮や琴里（馬渕英里何）、達郎（松方弘樹）の機転で何とか乗り切るが、最後に絶体絶命のピンチが。美羽の両親が結婚を知らない事実を知った大宮が、美羽に両親に秘密にしてまで圭太郎と結婚した理由を問い…。

もうすぐ母の日。だが、母親がいない蓮（益田圭太）は“ぼくのおかあさん”という題の作文にも「うちにはママがいません」としか書けない。その蓮の作文を見て圭太郎（江口洋介）は動揺する。一方、美羽（石田ひかり）の部屋の修理が済んだが、美羽は圭太郎との契約で戻れないので、琴里（馬渕英里何）が１人で住むことになった。数日後突然、美羽の母・つぐみ（野川由美子）が函館から上京してきた。圭太郎と入籍したことを両親に話しておらず、しかも社長秘書をしていると嘘をついている美羽は頭を抱える。美羽はそこに居合わせた蓮を社長令息、そしてやって来た達郎（松方弘樹）を社長、圭太郎を社長の運転手だと言って咄嗟にその場を切り抜けた。だが、つぐみは美羽の嘘を見抜いていた。その夜、帰りの飛行機に乗るために空港についたつぐみは美羽に電話を入れ…。

渚（麻生祐未）は大宮（金田明夫）を通して、赤字続きの会社の状態では、圭太郎（江口洋介）に蓮（益田圭太）を育てられないと指摘。そこで圭太郎は蓮の誕生日までに前年以上の業績を上げると約束した。翌日から契約取りに頑張る日々が始まった。そんな中、大手スーパー・フジトモがパチンコ業界に乗り出すという記事に着目した圭太郎は事業部長・神崎彩子（深浦加奈子）に近づく。彩子に気に入られた圭太郎は事業部主催のパーティーに彩子と出席するが、会場には美羽（石田ひかり）も来ていた。美羽は、何とか自社商品を売ろうと知り合いのコネで潜り込んでいたのだ。美羽は圭太郎が見知らぬ女性と親密そうにしているのを見てなぜかイライラ。そんな中、圭太郎と彩子が会場から姿を消した。美羽は気になって仕方がないが、そんな美羽の思惑とは別に、圭太郎と彩子は場所を移してしまう。一方、蓮は「おとうさんと一緒によもぎだんごとたけうまをつくりましょう」に参加すると約束した圭太郎を信じて…。

圭太郎（江口洋介）は成り行きで美羽（石田ひかり）の仕事を手伝う羽目になった。圭太郎の鮮やかな手口で見事商品は売れるが、美羽は礼を言うどころか圭太郎を「天性の詐欺師」と言い放つ。一方、圭太郎は蓮（益田圭太）の親権を勝ち取るために仕事に励んでいたが、キャンセルが入ったりでうまくいかない。切羽詰まった圭太郎は、かつてのパートナーで大手の空間プロデュース会社にいる島田啓（宮川一朗太）に仕事の紹介を頼んだ。経営不振とみるやすぐに会社を辞めていった島田に頭を下げることは、圭太郎にとって屈辱的なこと。美羽は自分の行動に落ち込む圭太郎を「蓮くんとか会社とかを守るためなんだもん。みっともないなんてことないと思う」と慰めた。圭太郎の心は癒され、翌日から再び仕事に燃える日々が始まった。美羽も圭太郎に教わった方法で商品が順調に売れ始めるが、そんな矢先、紅丸物産が倒産し…。

朝、本当の親子のように過ごす圭太郎（江口洋介）、美羽（石田ひかり）、蓮（益田圭太）。だが、新聞を広げた圭太郎は渚（麻生祐未）の記事を発見。圭太郎は蓮に渚のことを悟られまいと新聞を隠す。ある日、圭太郎が公園で遊ぶ蓮を見に行くと、渚が蓮に近づいていた。圭太郎は焦るが、当の蓮は渚が母親だと気づかない。渚がショックを受けて帰って行く姿を圭太郎は複雑な思いで眺める。そんな中、渚から蓮宛てに入学祝として贈り物が届いた。「渚ママからだ」と喜ぶ蓮を目の当たりにし、不安を感じた圭太郎は贈り物を取り上げてしまう。反発した蓮は翌日、１人で渚の所に行こうとして迷子になってしまう。警察から知らせを受けて美羽と迎えに行った圭太郎は全てを素直に蓮に話そうと決意。３人で食事をしよう、と渚を呼び出す。そしてそれを黙って見ていた美羽は…。

パーティーで、渚（麻生祐未）は自作のブランド名を「REN」と発表。圭太郎（江口洋介）は渚の蓮（益田圭太）への強い思いに動揺を隠せない。そんな圭太郎に蓮は「行かないよ、渚ママのところには。パパと一緒にいる方がいい」と言い、さらに、「美羽さんも？」と聞く。それに対して圭太郎と美羽（石田ひかり）は…。一方、圭太郎と美羽、そして蓮の自然な姿を見た渚は複雑な思いに駆られていた。圭太郎の会社が経営不振で自分が蓮を引き取れそうだと思っても晴々としない。そんなある日、渚は美羽を訪ねる。結婚が偽装なら無関係の人を巻き込みたくない、と切り込む渚に、一言「圭太郎さんのことが好きです」と答える美羽。それが真実だと見抜いた渚は言葉を失い、帰宅するのだった。そんな中、大手会社から圭太郎のもとにコンペに参加してほしいとの依頼が舞い込む。しかし、それは渚が手を回したものだとわかり、渚に同情されたと思いコンペを断ろうとする圭太郎。だがそんな圭太郎に、思い違いをした純也（草彅剛）が、「空間プロデュースは限界のない仕事と教えてくれたじゃないですか！誰よりもデカいことができると言っていた圭太郎さんはどこにいっちゃったんですか！！」と食ってかかり…。

圭太郎（江口洋介）と渚（麻生祐未）の抱き合う姿を見た美羽（石田ひかり）は、２人のよりが戻ったのだと思い込む。自分の居場所を見失った美羽は帰郷を決意するが、その前にできるだけのことをしたい、と圭太郎と蓮（益田圭太）を精一杯気遣った。そんな中、美羽は、圭太郎と純也（草彅剛）との間にコンペ参加をめぐって対立があったと琴里（馬渕英里何）から聞く。美羽が圭太郎をさりげなく諭すと、他人に頭を下げるのが嫌いなはずの圭太郎は、その日のうちに純也に謝罪。数日後、美羽は蓮と遊園地へ。蓮と楽しい１日を過ごしたり、夜、圭太郎と何気ないことを語らったりする一時を美羽は辛く感じていて…。

蓮（益田圭太）の誕生日が数日後に迫り、圭太郎（江口洋介）はコンペを勝ち取ろうと必死。会社は赤字続きで、銀行の融資も蓮の養育権もコンペの結果にかかっている。圭太郎は美羽（石田ひかり）に「蓮の件が解決してから君への答えを出す」と真摯な目で宣言。美羽もその言葉に頷く。そんな中、島田（宮川一朗太）からコンペは予算の値切り合戦で中小企業に勝ち目は無いと言われた。その言葉通り、数日後のアクアリュースのプレゼンで幹部たちは予算の高さを指摘して圭太郎の話をまともに聞こうともしない。そして、渚（麻生祐未）から、明日の朝、蓮を連れて行くと告げられた圭太郎は…。

大宮（金田明夫）が蓮（益田圭太）の荷物を引き取りに行き、圭太郎（江口洋介）は会社をたたんで家を引っ越すつもりだと美羽（石田ひかり）に語る。だが、渚（麻生祐未）と蓮が日本を発つ日、状況は一転。負けたはずのコンペが宮原社長（石田太郎）の鶴の一声でケイ・プランニングに決定したのだ。圭太郎はすぐさま蓮を迎えに空港へ走るが、一足先にコンペの結果を知っていた渚は蓮を家に返していた。渚は「なにかになりたいって気持ちを閉じ込めたまま居場所を作るなんてできないんだね」と言い、渚は圭太郎に笑顔で別れを告げる。しばらく経って、圭太郎は会社と家を引っ越すことに。一から出直そうと考えてのことだが、そんな中、美羽が…。