true tears (2008)
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吉野裕行 : Miyokichi Nobuse (voice) 役
エピソード 13
私…涙、あげちゃったから
造り酒屋のひとり息子である仲上眞一郎。絵本作家に憧れる彼は、ある夜、天使の絵を描いていた。絵を描くことに没頭する彼の脳裏には、いつしか天使の鮮明なイメージが浮かぶ。その天使はふわりとした巻き毛の、あどけない少女だった。
翌日、学校の裏庭を通り抜けようとした眞一郎は、樹上から鼻歌が聞こえてくることに気づいた。顔を上げると、そこには赤い実を取っている少女がいた。彼女は、昨晩眞一郎がイメージした天使にそっくりだった…。
もっと読むどうなった? こないだの話
赤い実で執拗に餌付けしようとする乃絵に腹を立てた眞一郎は、彼女を追いかけているうちに、見知らぬ男に甘える姿を目撃してしまう。また、愛子から、乃絵を紹介して欲しいという比呂美の真意をほのめかされた眞一郎はひとり舞い上がってしまうのだが…。
もっと読むはい、ぱちぱちってして
比呂美の意中の人を知ってしまった眞一郎。以来二人の関係はどこかぎこちない。愛子は鬱々とする眞一郎をショッピングに連れ出す。抑えていた彼女の本当の気持ちが明らかになってゆく。一方、健気に励ます乃絵の真心は、眞一郎を束の間の安らぎと、利他的な諦観へと導く。乃絵が語った涙の秘密とは?
もっと読むおせっかいな男の子ってバカみたい
乃絵の兄、純の唐突な申し出。その返答に窮した眞一郎は、御座なりのとんでもない交換条件を突きつけるが、予想外にあっさり受け入れられてしまう。あまりに無自覚な眞一郎の行為に苛立つ比呂美。友達になろうと比呂美に近づく乃絵、自分の想いを抑えきれなくなる愛子、事態は大きく動き始める。
もっと読むちゃんと言って、ここに書いて
眞一郎は比呂美の話を容易に受け止めることができない。眞一郎と悩みをも分かち合いたい乃絵は、比呂美と大喧嘩になる。そんな乃絵の真剣さが、眞一郎の心に変化をもたらす。初雪が校庭を白く染めた日、雷轟丸の墓の前で乃絵は、言葉以上の誠意を求める。降りしきる雪の中、眞一郎は愛子の店に向かった。
もっと読むなかなか飛べないね・・・
眞一郎の母の言葉で、ゆるやかに比呂美との関係は変わり始める。比呂美の停学処分を巡って、眞一郎は学校で大喧嘩をする。体を張ってその喧嘩を止めたのは意外にも乃絵だった。絵本に描いたことの本質に、眞一郎自身もまだ気づいていない。一人乃絵だけが静かに受け止めている。
もっと読む全部ちゃんとするから
事態の流れに翻弄され続ける不本意な関係。そんな自分を断ち切ろうと、乃絵、比呂美、愛子は、それぞれの選択を決意する。眞一郎の自転車は、全てを吹っ切るかのように疾走する。長い間のわだかまりは確実に溶けだしたかに見えた。しかし、彼らを取りまく環境は、複雑に絡み合ったままだ。
もっと読むあなたが好きなのは私じゃない
祭りの準備で賑わいを見せる町。眞一郎は絵本を書きあげたものの、乃絵に見せることをためらう。一方、乃絵と比呂美は、自分以外の存在が眞一郎の心の中で揺れ続けていることに、やり場のない焦燥感を募らせるばかり。そんなある日、真夜中に比呂美の携帯が鳴った。緊迫した純の声に、比呂美は複雑な戸惑いを覚える。
もっと読む何も見てない私の瞳から・・・
最愛の妹が自立しようとする姿を、愛おしく見守ってきた兄の眼差し。抑制のきかない感情に苦悩し続ける純。麦端祭りの当日、松明に照らし出された舞台で力強く飛翔する眞一郎の雄姿を、群衆が、乃絵が、比呂美が、愛子が見つめる。自分の本当の姿と向き合うことができた今、眞一郎は何のために踊るのか、誰のために跳ぶのか。
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