退治屋を営む名橋ルチアと鷹花スミレのもとに、依頼人・理沙がやってきた。自分のまわりに不気味な影が現れるようになったという理沙。影の正体をヴァイアラスだと推理したルチアたちは、さっそく調査を開始する。だが、その途中、スミレが謎の影に襲われてしまう。ルチアは敵の正体を掴むべく、左目の眼帯を外すが…。

スミレが退治屋として働き始めたばかりの頃。バーサーク化した自分をコントロールできないスミレは、訓練に明け暮れていた。だが、そんな自分に対して自己嫌悪に陥ったスミレは、冷たい態度のルチアと衝突し、『ヴィーナスヴァンガード』を飛び出してしまう。昔のように普通の生活に戻りたいと願うスミレだったが…。

『ヴィーナスヴァンガード』に、月夜という少女が訪れた。数日前、ヴァイアラスに襲われてから、ずっと部屋に引きこもっている双子の兄・陽司を助けてほしいというのだ。誰とも口を聞かなくなった兄を心配して心を痛める月夜に、同情するスミレ。しかし、ルチアはこの事件の裏に不吉な予感を感じていて…。

ごく普通の中学生だったスミレは、街角で拾ったブローチの不思議な力のせいで、闇に蠢くヴァイアラスが『視える』ようになってしまう。スミレを襲うヴァイアラスたち。だが、そこにスミレを庇うように現れたのは、ヴァイアラスの駆除を仕事とする退治屋の美少女・ルチア。これが、二人の運命の出会いだった…。

いつものように公園で顔を会わせる与識に胸をときめかせていたスミレ。淡い恋の芽生え…ささやかな日常の風景だが、それを妖しく見守る謎の少女・ルカの姿があった。そんなある日、『ヴィーナスヴァンガード』にスミレのクラスメイト・京子が訪れた。いつもの京子らしくない強引な来店に戸惑うスミレだったが…。

ヴァイアラスとの戦いに与識を巻き込んでしまった！ 落ち込むスミレは、退治屋の仕事も休んで塞ぎ込んでいた。名橋やローラはスミレを心配するが、ルチアはいつものように冷たい態度だ。ルチアとスミレの絆に亀裂が走る。そんな中、パトロールをしていたルチアに、新たなヴァイアラスのガイが襲い掛かってきた！

解放された左目が見た謎のビジョンについて悩んでいたルチア。そんなルチアを見て、名橋は過去の日々を思い出していた。師匠のもとで『真なる世界』という理想郷を求めていたあの頃。そこには、名橋と共に学んでいた青年・リュシフ、そして師匠の義理の娘・リリスがいた。その二人こそ、若き日のルチアの両親だった…。

出生の秘密、そして父と母の悲劇を知ったルチアは、ヴァイアラス退治に明け暮れる。その向こうに憎むべき父がいると信じて…。だが、スミレは危険をも省みないルチアが心配だった。まるで自分自身を壊そうとしているかのようなルチアが…。そんな時、一人でヴァイアラスを追うルチアに、ガイとルカの魔の手が迫っていた！

ヴァイアラスの騒動も一段落して、つかの間の休息を楽しむルチアとスミレ。偶然にも二人の誕生日が同じ日だとわかり、誕生パーティーを開くことに。誰かに誕生日をお祝いされるという初めてのことに、戸惑いながらもささやかな幸せを感じていたルチア。だが、ルチアと楽しい日々を過ごしていたスミレの前に与識が現れ…。

与識との仲が進展気味のスミレ。だが、スミレを微笑ましく見守るルチアに、なぜか与識が接触してくる。スミレの知る与識とは別人のような、怪しく危険な雰囲気を漂わせて…。彼の目的は一体？ 一方、リュシフの存在を近くに感じる名橋とローラは、懸命にリュシフを探していた。そして、ついにあの男が姿を現して…。

与識を巡り、心ならずも反目しあうスミレとルチア。誕生パーティーも間近に迫っているのに、お互いを気遣いながらも心はすれ違う二人。そんなある日、ルチアのもとにリュシフに敗れた名橋が戻ってくる。驚くルチアに、名橋は『ある事実』を告げる。それはスミレとルチア、さらには世界そのものに関わる重大な秘密で…。

対峙するスミレとルチア。怒りと悲しみに我を忘れるスミレにルチアの叫びは届かない。さらにリュシフはルチアに告げる。『真なる世界』を開けば、母・リリスを蘇らせることができると。父の誘いに心が揺れるルチア。だがその時、ルチアの左目が光を放つ！ その光が照らす真実とは？ そしてスミレとルチアの運命は…!?