刃牙のもとを訪れたキャプテン・ストライダムが告げる、耳を疑うような衝撃的な事実。信じがたいことに、ジュラ紀の岩塩層から完全な状態の人間が発掘されたという。

東京へと降り立つ太古の戦士、ピクル。地下闘技場の歴戦の戦士たちはピクルと戦ってみたいという衝動を抑えきれず、直接対面するべく行動を起こす。

かつて恐竜を捕食していたピクルは、現代の日本では食べたいものを見つけられずにいた。だが、ピクルとの戦いを熱望していた烈海王はこれを好機と見て、自らが餌になると申し出る。

中国4000年の武の歴史の権化である烈の攻撃を、まともに浴びたピクル。やがて壮絶な戦いは終わりを迎え、ピクルは突如として涙を流し始める。

新宿の繁華街で、ピクルは日本一の喧嘩(けんか)師と呼ばれる極道、花山薫と真っ向からぶつかり合う。花山の人間離れした力を体感したピクルは、現代にいるはずのない恐竜の力を思い起こす。

愚地克巳は確かな実力を持ちながらも、歴戦の猛者たちからは軽んじられてきた。だが、ついに克巳は類いまれなる才能を開花させ、自身の空手を爆発的に進化させてみせる。

ピクルは克巳を餌として認識し、ついに克巳に対して本気で牙をむく。次の瞬間、克巳はこの戦いのために習得した、進化した"マッハ突き"をピクルに全力でたたき込む!

観客席を埋め尽くした門下生たちが固唾をのんで見守るなか、克巳は大きな犠牲を払って音速の攻撃を繰り出し続けた。しかしそれでも決定打には至らず、ピクルは悠然と立ち上がる。

野生の強さを誇る太古の戦士、ピクルの前に現れたのは、最先端の薬物を摂取してまで身体能力を向上し続けてきた現代の闘士。ここに、最古と最新の戦いが幕を開ける!

誰もいない闘技場で、ただピクルと向き合う刃牙。ピクルと同じ空気を吸い、同じものを食べ、そして同じように過ごしながら、刃牙はきたるべき戦いの時を待ち続ける。

30メートルの高さから落下した刃牙はすさまじいダメージを負い、思うように体を動かせない。ピクルは、なおも戦おうとする刃牙の姿を不自然に思い混乱してしまう。

攻撃態勢を取った刃牙は一度に3種類もの恐竜を体現し、ピクルに強烈な一撃をお見舞いする。だがピクルは、誰にも真似できないような予想外の動きで反撃に転じる。

目の前にいる男がこれまでに戦ったいかなる強敵よりも強いと悟ったピクル。すると、ピクルの身体に驚くべき変化が現れ、その肉体は真の力を開放するべく最終形態へと変容する。

刃牙に訪れた束の間の平穏の時。しかし街を歩いていると不良にからまれてしまう。そこに刃牙の母親の部下であった栗谷川が現れてその場を仲裁する。その後、刃牙は栗谷川と母である朱沢江珠と父、範馬勇次郎についての会話を始める。

ある時突然、ストライダムが己の屈強な部下たちにありとあらゆる方法で自分を襲うように指令を出す。その理由は範馬勇次郎と本気で戦う為の訓練だという。一方その頃、徳川光成が日本の首相を呼び出し、来るべき勇次郎と刃牙の闘いについてある指示を出す。

烈海王によるボクシングへの挑戦は続いていたのだが、烈はジムに行ってもボクシングのトレーニングをすることはなく、中国拳法の鍛錬法を続けていた。そんな烈をみて東洋太平洋のタイトル保持者である麻仁がスパーリングをしようと持ちかける。

日本国内の重い階級のボクシングの強豪たちを軒並みなぎ倒してしまった烈のもとに、アメリカの伝説的プロモーターであるカイザーが訪ねてくる。カイザーは、そこで烈の圧倒的な実力を目の当たりにし、烈をボクシングの本場であるアメリカへと誘う。

とうとうボクシングの本場、アメリカへとやってきた烈海王。しかもいきなり前ヘヴィ級チャンピオン、ワーレフとの試合が組まれることに。その頃、日本ではあの最強の生物である範馬勇次郎が刃牙の家を訪れ、刃牙が淹れた珈琲を味わっていた。

暴走族のリーダーである柴千春が、いきなり何の説明もなく刃牙に闘いを挑んでくる。しかも倒されても何度も何度も。その頃、アメリカにいる烈海王は歴戦のボクサー、スモーキン・ジョーとの対戦が始まろうとしていた。

柴千春の刃牙への理不尽極まりない襲撃は続いていた。何度倒されても立ち上がってくる千春に対し刃牙は畏敬の念を持ち、自身も千春のような戦い方を試みる。その頃、烈海王は不屈のボクサー、スモーキン・ジョーの強烈な一撃を喰らい、ダウンを喫していた。

勇次郎が刃牙の家にご飯を食べにくる―――！！　その報が日本首相官邸を激震させ、まるで戦争が起きたかのような警戒態勢が敷かれることに。そんな中、勇次郎が現れ刃牙の用意したご飯とおかずが並ぶちゃぶ台の前へと座る！！

瀟洒なシティホテルでの、親子水入らずの優雅なディナーを堪能した刃牙と勇次郎。しかし、その暖かく満ち足りた時間は長くは続かなかった。刃牙の勇次郎に対する挑発から始まった喧嘩は、かつてないレベルの闘いへと発展していく。

史上最強の生物である勇次郎に対して刃牙が繰り出した技は、ゴキブリの動きを完全に自らの身体に取り込んだゴキブリタックルだった。そんな熾烈極まる二人の闘いを一目でも見ようと日本中から人が集まり始める。

強大すぎる勇次郎に対して次に刃牙が繰り出した技は、現代では絶滅した恐竜・トリケラトプスを模した象形拳。今までにありとあらゆる生物と闘い、勝利してきた勇次郎にとっても、さすがに未知の相手だった。

古き戦場で使用された伝説の技「虎王」でとうとう勇次郎を組み伏せることに成功した刃牙。虎王はかけた相手の自由を完璧に奪い取り、脱出することが出来ないとされる技。ここで刃牙は一気に勝負を決めようとする。

勇次郎は秘技中の秘技「ドレス」を繰り出す。ドレスという技は相手の身体を掴み、凄まじいスピードで振り回すことで残像が生まれ、技の出し手がまるでドレスをまとったかのように見える超危険な技。刃牙は振り回される中で意識を失いつつあった…！！